2011年5月11日

怖ろしい風景

一見何と言う事はなさそうな風景だが、数年前、最初にこの景色を見たときは愕然とした。

この取り合わせが意図的であるのか偶然であるのかは知らない。
しかし、何というブラックユーモアだろうかと思った。

消費者金融の無人機械が整然と並んでいる風景の向こうに見えるのは実はパチンコ店である。

庶民からの集金マシーンがシステムとして完結しているように見える。

そうまでしてパチンコをさせなければならないのか。

時代劇に出てくる鉄火場で、カモとして目をつけたら、愛想良く貸してあげておいて、実は身ぐるみはがすための仕掛けである、あのシーンを思い出してしまう。
何しろ生活保護のお金さえ召し上げてしまうらしいのだ。

パチンコは借金までしてするようなものだろうか。

自分も学生時代はパチンコをしていたが、その頃のパチンコはデジタル式ではなく、ひたすら懸賞穴を目指して気を集中して打つようなものだった。
金のない月末に100円玉を握って勝負をかけ、あわよくば一週間分くらいの缶詰をゲットする。
その程度の遊びで済む世界だった。
その後パチンコ業界は拡大・成長し、テレビの深夜番組で頻繁に紹介されるようになり、かつての胡散臭さが払拭されたかのようなイメージを演出している。

このところ石原都知事の発言以来パチンコ論議が盛んだった。

業界は風当たりを考慮して節電への協力姿勢などをアピールしている。

しかし、震災から2ヶ月たって、テレビでパチンコのCMが増えているのにまた驚く。


この集金システムの内、消費者金融の背後に居るのはメガバンクである。

日本の銀行はかつては土地バブルにおぼれ、その後は金融バブルに振り回され、苦難の道を歩んでいるが、この風景を見るとその理由が何処にあるのかが何となく見えるような気がする。

最終的にせっせと貢いでいるのは庶民であるのだから、これは個々人の意識の問題である事も間違いないが、人間には3つの弱点があると思う。
昔から飲む・打つ・買うの3拍子と言うが、これはまさしく人間の3大弱点であって、それぞれ、薬物依存・賭博中毒・エロスという破滅に至ることもある病である。

この風景を見る度、日本はかなりおかしいと思ってしまうのである。

2010年9月27日

尖閣事件

テレビ・新聞では尖閣事件の報道が相次ぎ、中国の高圧的な対応に危機感を募らせている。
資源・軍事戦略の両面で中国が尖閣諸島をふくむ東南の海域を支配下におさめようとしている事は、もう誰が見ても明白な事実だろう。
尖閣諸島の歴史的な経緯や国際法上の解釈など、この際中国にとっては障害では無いようだ。
北方4島や竹島への日本の対応を前例としているに違いない。

船長の即時釈放要求と日本の国内法の対峙という序盤の神経戦から、フジタの社員の拘束、レアアースの実質輸出停止という段階に至っては、ルールもモラルも無用の場外乱闘に持ち込まれた感があり、この段階で中国の本音とその手段を選ばないやり方が生々しいメッセージとして多くの日本人に届いたと思う。

窮した政府による指示で(としか思えない)地方検察が政治状況を考慮して船長を釈放という、予想を裏切る展開で一件落着になるかと思いきや、中国はたたみかけるように謝罪と賠償の要求をしてきた。
あいた口がふさがらないとはこのことだろうが、この一件によって、中国の言う謝罪と賠償という要求が、道義の仮面をかぶってはいるものの、これまでもずっと政治的な意図による情報戦争を仕掛けられていたのだということを、多くの良心的な日本人に対しても分かりやすく絵解きして見せる結果になったのではないか。

同時に日本外交の脆弱さ、戦略と危機管理能力の欠如も深刻な課題として突き付けられた。

戦後の経済成長と繁栄の中で、日本人の心の中で多くのものが失われてきたと思うが、今回の事件は日本人の領土と国防に関する意識を大きく変えるきっかけになるのではないか。
北方領土も竹島も尖閣諸島も沖縄の基地問題も、政治家や外務省だけの問題ではなく、多くの国民にとって自分自身の問題として意識するようになるのではないか。
同時に中東や東欧やアフリカや中国で頻繁に起こって来た領土と民族の血なまぐさいせめぎあいが、もはや対岸の火事では済まされなくなっている事を自覚させられたのではないか。

メディアで出てくる以上に今回の事件が日本人に与えた衝撃は大きいような気がする。
これを節目に日本の国際戦略は大きく転換するだろうし、せざるを得ないだろう。

2009年6月 3日

さっちゃんのまほうのて

18年くらい前にこの絵本を妻が買ってきて、以来、子供たちに何度も何度も呼んで聞かせた。

さっちゃんは生まれつき片手に指がない障害を抱えており、それでも元気いっぱいなのだが、ある日学校でそのことをからかわれる。
うちに帰ってお母さんになぜ自分だけ違うのかを問う娘に、お母さんが涙しながらも淡々とわかりやすいように答えるところまでくると、この答えにたどり着くまでに、どれだけか背負ってきたであろう思いが胸に迫り、泣きそうになってくる。
何度読んでも必ずそうなるので、震えそうな声を抑え、涙を飲み込んで何とか最後まで乗り切る事の繰り返し。

これが黙読だったらそうまで無いのかもしれないが、子供たちに読んでやるときは、どの絵本も内容が伝わりやすいように気持ちを込めて読むのでなおさらそうなのだろうか。
しかし、さらりと読み進もうとしてもやっぱりそうはいかないのである。
子供たちにはずいぶんいろんな絵本を読んでやったが、読むたびに泣きそうになる絵本はこれだけであった。

折に触れ、この絵本の事を思い出し、最近はまた特に思い出すことが多い。
あんな風に感じ、18年経った今も鮮烈に思い出すのは、中身にそれだけのものがあるからに違いないのだろうと、お母さんの言葉に込められた現実の重さと深い愛情と、そしてその現実を受け入れている前向きな軽やかさとを思う。

そんな思いをしながら読み聞かせたこの絵本の伝えるものは、子供たちの形成されつつあった脳のシナプスパターンの中に、きっとしっかりと織り込まれているに違いない。

そんな事を思いながら、この絵本の事をみんな知っているのだろうか、知らないのなら是非知って欲しいと、先ほど初めてネットで検索してみたら、何度読んでも、お母さんが娘に答えるくだりを途中で息を整えずに読み進むことが出来ないのは何も自分だけでは無かった事を知ることになった。

http://www.amazon.co.jp/product-reviews/403330410X/ref=dp_top_cm_cr_acr_txt?ie=UTF8&showViewpoints=1

2008年8月 4日

LOVEエコ マーケット

KBC、水と緑のキャンペーンによるLOVEエコ・マーケットが8月2日、博多キャナルシティで開催された。
もちろんエコポも参加。
テレビで紹介されていたイラストレーターさんや本物の陶芸家さんの作品だけでなく、おすぎさんや徳永玲子さんの作品を並べて販売開始。


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その徳永さんもレポートにやって来られたが、いつもながらのサービス精神に感激。


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我らがインターン、ドイツから来たPAULも実演で初めてのエコポづくりに励むが、彼の好奇心の旺盛さと行動力を改めて発見する一日ともなった。

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午後から石ちゃんこと石塚さんがXXレンジャーの姿で登場して特製スイートの販売をしたが、さすがに人気者、長い行列が出来てすぐに完売してしまった。

気がつくと我らがPAULはしっかりと接近遭遇して、サインまでもらっている。
何語で話しているのだろうか。

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そして、ブースに並べていたエコポ作品のチャリティオークションが始まった。

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と、そこにもすでにPAULの姿が・・・


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オークションは大人気で盛り上がり、それぞれのエコポ作品が結構良い値段で落札されていったが、その中でも最も人気が高かった作品がこれ。


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ブースを訪れたお客さんの何人かから、これが是非欲しいという声は上がっていたが、最終的に15,000円の値が付いたのは予想外だった。

しかし、それだけの価値はあるだろう。
私もこれは欲しいと思った。
造形のユニークさと、女性ならではの繊細さに溢れた逸品である。
正直、エコポでここまでの作品が出来ることに驚かされた。


そうだ、第一回エコポコンテストの大賞になった作品も紹介しておこう。
これもとてもキュートである。
耳としっぽがサボテンで出来ているというセンスに脱帽。

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手の間で開催されたエコポ展でも随分面白い作品が沢山出来ていたので、そのうちそれも紹介したい。

2008年7月28日

洞爺湖サミットのゼロエミッションハウスのLIMIX

ゼロエミッションハウスのキッチンと洗面所にLIMIXが施工されているので、何とか見たい、写真も撮りたいと思いながらも果たせずにいたら、それがかなった。

まず、ズームインで挟土秀平さんがVIPのご婦人方に、ゼロエミッションハウスで光る泥団子の紹介をする企画。
その時に遠目ではあるが、キッチンの壁に紛れもなく白色のLIMIXの目地模様が・・
最初に入ってきたVIPの奥様方がお茶会をする場所で使用されるらしい、と言う情報が事実であったことがこれで証明された。

しかし、何と言っても遠目である。
おまけで映っているのだから仕方が無いが、
と、思っていたら、この写真が届いた。


まず、台所

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次に洗面所

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白いLIMIXに陽光が踊っている。

撮影をしていただいたのは、コンフォルトの編集長、多田君枝さん。
会期直前のメデイアや工事会社やメーカーが入り乱れての大変な時に取材に行かれていて、このLIMIXを見つけて撮影して頂いたのだ。
大変貴重な写真である。
サミット後はすぐに解体されると言うことなので、幻のカットである。

心から感謝申し上げます。

2008年7月20日

品川兄弟の仕事

品川兄弟を知っているだろうか。


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一般の方々にはあまり知られていないが、左官の業界ではかなりの有名人である。
何しろ不思議な才能を持っている。
弟の品川博さん(右側、帽子をかぶっている)は、ミニチュア細工で有名である。


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これらはその作品の一部であるが、これをセメントを材料にして作っているのだから凄い。
別に、これを生業にしているわけでも何でもないが、彼の創作魂が勝手に手を動かして、根気よく
少しずつ、材料を塗重ねて作品へと結実するのである。
職人としての観察力、仕事の緻密さの賜である。


兄の清志さんは別の意味で凄い。
弟が仕事で使う色々な道具を、その創意工夫の才と器用さで、自作してしまうのだ。
その中でも、近年の傑作と言えるのが漆喰押さえゴテ。
これは、品川兄弟が漆喰の大規模な現場をやったときに、既存の鏝では飽きたらず、全く新しい発想の漆喰押さえ鏝を発明してしまったのだ。
そのアイデアを実際に形にしたのは鏝鍛冶五百蔵満弘氏
鏝鍛冶として現代の名工と呼ばれるにふさわしい実力者である。

そんな品川兄弟が加古川からはるばる博多までやってきた。

CARVELの高倉潤氏に請われて、祇園たかしるや の仕事をするためである。


たかしるやはキャナルシティの近くにある。


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頭を下げないと入れない低い入り口をくぐると、そこには黒い木目意匠のLIMIXが待っている。

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一つの部屋の壁は、グレーのグラデーションを活かしたLIMIXで仕上げられているが、このグレーのグラデーションが予想した以上に良い感じを出していた。

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調理場の背景にある、淡いグリーンのLIMIXは、実は特殊な織りのシルクが入っていて、その上下にある収納の戸には意匠を合わせた漆喰が塗られている。

漆喰セラミックと手仕事の漆喰とのコラボレーションが、この現場のテーマである。

若い高倉潤氏があまり経験が無いはずの漆喰とLIMIXの可能性と魅力とを上手く引き出しているのに驚く。

いや、むしろ若い感覚だからこそ出来るのだろうか。

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オーナーの山本淳二氏にも気に入って頂けた様なのがなにより。
新装開店にふさわしい、気持ちの良い接客がされているので、先客万来となって欲しい。


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また、一つ、城かべとLIMIXから生まれる空間を体感して頂ける現場が出来たことがうれしい。
建材は空間を作るための部材なので、小さなサンプルやカタログからだけでは、その最終的な姿を予想することは簡単では無いからだ。

食事も大変美味しいので、是非皆様も足をお運び下さい。


最後にもう一つ作品の紹介を。


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こちらは、お兄さんの清志さんの作品であるが、硬いステンレスの針金を切って削って作ったもので、この写真は100体ほどもあった作品のごく一部である。
一体として同じポーズのものは無い、と言うか作れないそうだ。

やはり異才である。

2008年7月 9日

コークス暴騰 2

昨年の2回の値上げに続いて、今年もすでに7月で2回、値上げの通告。
値上げ幅が異常である。
石炭が3倍になったあおりでコークスも3倍以上。

それに対して実際に転嫁できたのは年末から春にかけて1回。
2回目の値上げのお願いが実効しないうちに4回目の値上げ通告が来た。
とても追いつかないし、ユーザーの理解を得るのも大変である。

ガソリンや鉄鋼は連日メディアが報道するので値上げになっても仕方がないという
道筋が作られて行くが、報道から漏れた業界は説明が大変である。

もっと大変な事がある。
昨年の建築確認申請の審査厳格化により住宅着工件数は大幅に落ち込んだ。
その落ち込み方も大幅で、GDPを1%落とすのでは無いかと報道されていた。
それが回復しないまま燃料・原料高による景気後退の局面入りか。

建築確認申請処理の遅れもいまだ解消されていないと聞く。
官製不況と言われる所以である。
お陰で全国の建設関係業者は体力の限界に達しているところが多数あると言う。
そうでなくても原料コスト高騰で需要も採算も赤信号なのに、その足を引っ張っるのではなくて、前向きの手を国土交通省には打ってもらいたい。

コークスを最も消費する国内の高炉メーカーは作っても作っても足りないと言う。
船舶用の鋼板需要が積み上がっていると新聞に書いてある。
だから、まず調達ありきでコークスの価格がつり上がって行く。

コークスだけでなく、石油も元売りは寡占化されているので、元売りだけは儲かっている、おかしいんじゃないかと友人の運送業者が憤慨していた。
他国では食料が無くなって暴動が起こっているが、日本も人ごとでは無くなると彼は言う。

格差の拡大で大企業だけが勝ち残って多くの中小業者は行き詰まる、そんなシナリオが現実になるのだろうか。
そうなったときに日本の競争力の源泉は失われないのか。

燃料と鉄鉱石の高騰で年間20兆円の富が余分に資源国に流出するそうだ。
その負担としわ寄せは庶民と中小企業に掛かってくる。
これは国難と言える。
この事態に対して打つべき手を打つのが政治家や政府の役割だろう。
お互いに足の引っ張り合いをしている場合では無いと誰もが思っているだろうに。
多分、水面下では色々と手を打っていると思うのだが、建設業関連の廃業・倒産の影響が経済全体に波及する前に間に合わなければならない。

2008年7月 4日

アサデス エコラブ


九州朝日放送のアサデスがやってきた。
キャスターはお馴染みの徳永玲子さん。
レポーターは有吉保雅さん。

お二人とも事前に何も知らされていないとのことで、突然玄関で「ここになにかエコなものがあると聞いて来たんですが・・・」と言うことで取材が始まった。

焼かないタイル「LIMIX」のことを説明し、それから焼かない手作り植木鉢キット「エコポ」の事を説明するとそのたびに「エー!焼かないんですか!?タイルって焼き物でしょう!?植木鉢って焼き物でしょう!?」と、とってもハイテンションなリアクション。

だから事前に何も教えないのだろう、カメラの向こうでディレクターの植村千登勢さんが二人の反応をにこにこしながら見守っている。

偶然とは不思議なもので、この日はたまたまエコポの技術シーズとなる「植栽桝およびそれを用いた育成方」と言うテーマで、土漆喰植木鉢の水分調整効果や夏場の温度低減効果等を研究している九州工業大学大学院・工学研究院の伊東啓太郎氏との打ち合わせ予定が入っていた。
先日まで北九州の いのちのたび博物館でエコポのワークショップが行われ、それに合わせてエコポコンテストを開催していたが、その入賞者を選定する会議だったのだ。
大賞になった作品はとってもキュートで、画像をリークしてしまいたい誘惑に駆られるけど、もう少しだけ待とう。

そのまま伊東先生にもインタビューに参加してもらう。

もの作り日本大賞や中田英寿邸に漆喰やLIMIXが採用された話にもハイテンションの受け答えが続くが、さすが役者さんで自分にはとてもこの真似は出来ない。
そもそも植村ディレクターの乗せ方が上手な様で、伊東先生も気持ちよくインタビューに応じている。

その後二人でエコポの試作をする事になったのだが、あっという間に仕上げたのには驚いた。
いつも超多忙なスケジュールな中で何かをさせられることになれているのか、仕事が早い。
作例写真のレベルとかなり違うとディレクターにつっこまれてはいたが・・


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放映は7月16日の10時からとの事で、どのような編集になっているかとても楽しみだが、残念ながらエリアは九州・山口だけである。

この話にはおまけがあって、8月2日、博多キャナルシティでのエコラブキャンペーンで「エコポ」の販売をする事になった。ワークショップもやって欲しいと言われたので、賑やかになりそうな予感である。

2008年6月27日

洞爺湖サミットのゼロエミッションハウス


洞爺湖のサミット会場「ザ・ウィンザーホテル洞爺」から27キロメートル離れた報道関係者向け施設、「国際メディアセンター」の屋外駐車場に、二酸化炭素(CO2)の排出を抑えた近未来型住宅「ゼロエミッションハウス」が建てられる。

主催は経済産業省で、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と産業技術総合研究所、新エネルギー財団が共催。セキスイハウスやトヨタ自動車、太陽光発電のシャープや、燃料電池の松下電器等を筆頭に、日本を代表する企業のエコ技術を結集して、海外に日本の環境技術をアピールするのが目的である。
電力は太陽光や風力でまかない、CO2を吸収するコケも屋上に植えるという。

実は、この画期的な施設に当社のLIMIXも16平米ほど採用されている。
キッチンの壁に10平米、洗面所の壁に6平米と言うことであり、セキュリティの問題等から詳しい情報や写真などは入手出来ないが、事実は事実である。
事実であると確認できたとき、社内は驚きと喜びに湧いた。
錚々たる大企業の最先端の技術の中に混じって、当社のエコ技術も認めて頂けたというのは本当に光栄なことだと思う。
これも昨年頂いたもの作り日本大賞のお陰であろうが、当社の技術がエコに根ざしていなかったら採用されることは無かっただろうとも思う。


以下、関連のニュースリンクである。

経済産業省公式発表   2008年6月16日

NEDO発表資料 pdf

産総研発表 2008年6月17日

日本経済新聞 2008年6月17日

朝日新聞 2008年6月21日


驚きはもう一つあった。

このサミットを契機に、洞爺湖町自身が『エコロジーを発信する町づくり(洞爺湖)』というコンセプトを掲げて、環境都市宣言を行っている。
そこで新たに作られるガイドブックの中に、洞爺湖町が選んだ日本のエコグッズというページがあり、その中にエコポも選ばれて入っているのだ。

両方とも全く関わりないルートで洞爺湖サミットという環境とエコをテーマとする場所に結びついた。

10数年前、福岡県の情報センター(現在の中小企業振興センター)が主催する異業種交流会に参加し、その会が発展的解消をして出来た「環境とエネルギー研究会」に改めて参加した頃は、まだ、今日ほど環境やエコやCO2の文字が紙面を賑わしてはいなかった。
まだ、環境問題への対応がビジネスになるのはずっと先のことのような空気だった。
だが、今はあらゆるメディアにこれらのキーワードが溢れており、エネルギーの問題も重油や石炭の高騰で、それこそ死活問題となっている。

日本は洞爺湖サミットの主催国であることを割り引くにしても、環境とエコへの対応に世界が大きく舵を切り始めているのは間違いないだろう。

30年近くも昔、石油製品の新建材が市場を席巻し始めていた頃、改良型のしっくいを建材店にPRに行ったら、「あんたまだそんなことやってるの」と呆れらた時代とは全く風向きが変わっているようだ。

2008年6月11日

九州ニュービジネス大賞


6月10日、九州ニュービジネス大賞の表彰式が福岡のソラリア西鉄ホテルで行われた。

当社は事業としての成果が出るのはこれからなので、アントレプレナーの方を頂けないものかと思っての応募だったが、思いがけずニュービジネス大賞の方を頂いた。

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アントレプレナー大賞を受賞されたルネッサンスプロジェクトの焼酎のブランディング事業にしても優秀賞を受賞された佐賀段ボール商会の有田焼万年筆にしても、ある客層をターゲットとして明確にしている点、伝統的な素材からデザインの力によって新しいビジネスモデルを生み出している点などの共通点があり、これは審査委員長の講評でも言われていた事である。
当社の製品との違いは、高級焼酎も高級万年筆もエンドユーザーを直接の購入決定権者としているため、広報戦略からの結果が出るのも早いということだろう。

当社の製品の場合、漆喰にしても漆喰セラミックにしても建築の部材であり、その採用に至るまでの道筋は複雑である。
施主が直接指名する場合もたまにはあるが、殆どの場合、設計士(建築士)やハウスメーカー・ハウスビルダーの判断に採用の可否は掛かっている。そこでの判断にはデザイン性や機能性と言った事に加え、施工上やメンテナンス上の問題点の多寡、コストのハードル等、様々な要因が吟味される。
この最初の関門を無事に突破したとしても、ゼネコンが入札による受注をした段階で、コスト上の理由その他で排除されるリスクも残っている。
設計物件の場合、設計活動から最終的な施工に至るまでの時間は、最速で半年、長い場合は2?3年かかる。
そうして実際の建築工事に使われて、そこで初めてなにがしかの評価が発生し、PR用の施工実績が生まれる。

そんなわけで、なかなか足取りが重い漆喰マーブル(LIMIX)事業であるが、決まるときにはエンドユーザー向けの消費財よりもずっと大きな額になることもある。

この事業を本気でやろうと思い、製品開発のための実験機にかなりの投資をしてすでに12年経っている。量産型パイロットプラントの設置からは6年目であり、育てるのに時間も手間暇も掛かっているが、その分大器晩成型のビジネスモデルに成り得るだろうと思っている。

審査員の方々もこの事業の将来性の大きさを評価して、この賞に選定していただいたということらしい。
審査員には九電やJR九州を始め、お仏壇のはせがわ、石村萬盛堂、やずやと言った九州経済を代表する錚々たる方々が名を連ねている。
そうした方々に当社の事業の取り組みと製品のコンセプトを知っていただくだけでも大変有り難いことであると思う。
こうした方々に共通している志の高さに触れ、また、他の受賞者の方々のビジネスモデルのプレゼンに新たな刺激を頂くことが出来たのが大きな収穫である。