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不焼成しっくいセラミックスって何?CO2で固まるの??

作成者: 田川産業|Oct 19, 2026, 2:22:48 AM

 LIMIX(ライミックス)は、福岡県田川市の石灰・漆喰メーカーである田川産業株式会社が開発した、焼成工程を持たないセラミックスです。窯で焼く代わりに、石灰系の原料が空気中の二酸化炭素(CO2)と反応して硬化します。焼かずに固まり、漆喰メーカーが漆喰と同じ原料を使って開発したので、「不焼成しっくいセラミックス」と名付けて「LIMIX」のブランド名で販売しています。この記事では、いろいろな可能性を秘めた不焼成しっくいセラミックスの仕組みを詳しく解説します。


■通常タイルは焼かれています
一般的に、セラミックタイルは、粘土などの原料を成形したあと、窯で高温にさらして焼き固めます。通常1,000℃を大きく超える温度帯が使われ、この工程で原料の粒子どうしが部分的に溶けて結びつき、硬く水を通しにくい素地になります(その工程を焼結といいます)。高温を長時間維持する必要があるため、エネルギーを多く使う工程でもあります。タイルが焼かれるのは「そうしないと固まらないから」であり、そこにエネルギーとCO2排出が集中します。

■「焼かない」という選択肢 - 炭酸化という固まり方
タイトルにある「CO2で固まる」という表現は、石灰系の材料が、空気中のCO2と反応して炭酸カルシウムに変化し硬くなる性質のことを指しています。日本の伝統的な壁材である漆喰が、塗ったあと何十年もかけてゆっくり硬くなっていくのは、まさにこの反応によるものです。石灰は熱ではなくCO2で固まる材料です。この現象を工業的な製造工程として設計し、意図的にCO2を供給して短時間で硬化させる技術がCO2硬化(炭酸化養生)です。LIMIXは、この考え方をタイル状の建材に適用した製品です。




■不焼成しっくいセラミックスはどうやってつくられるのか
1. 加圧成形:酸化カルシウムの粉体を真空にして、4,000トンで押し固めます。
2. CO2による硬化:硬化に必要なのは熱ではなく、空気中の二酸化炭素です。田川産業は「自社の石灰工場で出たCO2をダクトで回収し、LIMIX工場へ送って成形したLIMIXに吸わせる」という循環型の製造プロセスを採っています。(詳しくは「サステナビリティ」のページをご覧ください。https://shikkui.com/company/sustainability)
3. 硬化後の状態:気硬性のため炭酸ガスと反応して硬化し、内装壁などに使うことのできる強度を持ちます。
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■ここは正確に:「焼かない」=「エネルギーを使わない」ではありません
LIMIXが省いているのは焼成工程であって、製造全体でエネルギーが不要になるわけではありません。真空をつくること、4,000トンで加圧すること、CO2を回収して送ること。いずれも設備とエネルギーを必要とする工程です。「不焼成」は、エネルギーがゼロになる技術ではなく、エネルギーの使い方の構造を変える技術だとご理解ください。

■温故知新からくる再発見?

田川産業は1924年(大正13年)から、福岡県田川市で地元の石灰石を原料に炭酸カルシウムや漆喰をつくってきました。100年扱ってきたのは一貫して「石灰」という材料で、その最も基本的な性質は空気中のCO2と反応して炭酸カルシウムに戻ることです。漆喰の壁が年月とともに硬くなっていくのも、不焼成しっくいセラミックスLIMIXが窯を使わずに硬化するのも、化学としては同じ反応です。かつて「ゆっくり固まる不便な材料」と見られていた性質が、脱炭素という文脈で別の意味を持ち始めました。LIMIXは、この昔からある反応を、現代の建材に必要な強度と速度に合わせて工業的に設計し直したものです。

一方で、非焼成建材は一般に強度・耐久性・規格適合の面で焼成品と同じ土俵に立つまでに時間がかかる分野でもあります。すでに多くの採用実績があるLIMIXも、様々な検証を今でも進めています。

LIMIXについてのご質問・サンプルのご相談は、田川産業までお問い合わせください。