
旧羅典神学校の修復復元例
旧羅典神学校の修復復元例
田川産業の文化財修復・保存事業は、建立当時の方法で修復するという文化財修復の大原則を尊重しつつ、その範囲内で施工や耐久性などで、最適な修復作業ができるよう、特注対応も含めた製品の供給に努めてまいりました。業界最大級の、200件を超える修復実績は、以下3点に代表される田川産業の強みから、ご縁をいただいたものです。伝統産業である漆喰を生業とする企業の使命として、これからも歴史を紡ぐ一助であり続けられるよう邁進していきます。
文化財改修の基本的な考えは「復元」。どのような材料でどのように作られていたのかを徹底的に調査・分析し、それを元に材料も復元します。
ただ、材料を正確に復元したものの、現場の環境や下地の材質により数年経って再度改修が必要になる材料だとしたら、その復元は正しいと言えるのかという疑問が生じます。後世に残していくためには、復元する材料が当時のそれそのものではない場合があるのも事実です。
その為、例えば海の近くであれば海水の塩分を多く含んでいるなどの、現場環境や下地の材質まで調査・分析を行うことで、状況に応じた材料を復元することもございます。
既製品を使用するケースもありますが、基本は現地調査を行い、持ち帰った現物の分析を行った上で、復元用の材料をご準備させて頂きます。
この徹底した分析力が他にはない田川産業の強みだと考えております。

あらゆるものに「質」の良し悪しがありますが、それは「しっくい」も同じ。伝統技法である「土中窯による塩焼き製法」のしっくいは、工業用石灰よりも白度が非常に高く、ひび割れが起きにくいのが特徴です。その上、石灰の焼け具合を熟練の職人が全て手選別を行い、合格品のみをしっくい用の石灰として使用する等、しっくい用石灰製造におけるこだわりと品質の高さに自信があります。
また、しっくいには欠かせない「糊(のり)材」、特に「炊き糊」は、文化財復元には欠かす事のできない材料の1つです。かつては現場で炊いて作られていた糊材ですが、火気の取り扱いやニオイの問題で今ではそれが出来なくなっています。当社の工場で作る炊き糊は、かつての現場製造をそのまま再現している為、その品質及び製造方法を文化庁管轄である「文化財建造物保存技術協会」にも評価して頂いています。

仕上げ材のしっくいのみならず、下地段階における特殊材料も取り扱いがございます。見た目の再現力に加え、目に見えない箇所まで再現することで耐久性が向上し、後世に残していく上でとても重要だと当社では考えます。特に、ヒビ割れ防止用に下地に伏せ込むネットは、現在化学繊維のものがほとんどですが、文化財を復元する上で、化学繊維ネットが使用されているケースはほぼありません。当社仕様の「麻ネット」は乾燥収縮による適度な張りが出るため、文化財復元において使用する下地との相性がよく、より耐久性を持った壁を復元いたします。
また、黒しっくいや、ねずみしっくいのような「色しっくい」の材料もご対応可能です。分析・下地・仕上げまでワンストップで「復元」をサポートできる「対応力」も当社の強みです。


旧羅典神学校の修復復元例







大阪城の修復復元例





浄喜寺の修復復元例





浜田醤油の修復復元例



古民家・堀の修復復元例


Q.
A.
塩焼き消石灰は工業用の消石灰と比較すると、白度が非常に高く、ひび割れが起きにくい特徴があります。伝統的な塩焼き製法を採用している石灰製造メーカーは全国的に見ても稀少です。
Q.
A.
当社工場では、昔ながらの製法に基づき、銀杏草という海藻を炊き、そこから抽出した保湿成分を糊材(炊き糊)として使用しています。
Q.
A.
文化財改修の基本は「復元」となり、材料もその建物専用のしっくいを再現しご提供いたしますので、既製品でない「特注品」の場合がほとんどです。一方、一般的な新築やリフォームの場合はほとんどが「既製品」です。また、当社では既製品に文化財用しっくいをご準備しております。文建協にも評価を頂き、多くの文化財の修復にご採用頂いた商品でございますので、詳細についてはお問い合わせください。
Q.
A.
はい、黒しっくいやねずみ漆喰を含め、色しっくい材料の取扱もございますので、詳細についてはお問い合わせください。
Q.
A.
はい、磨き用の材料もご準備しておりますので、詳細についてはお問い合わせください。
Q.
A.
はい、文化財専用の副資材も多く取扱いがございますので、詳細についてはお問い合わせください。
Q.
A.
素材に「麻」を使用しているものが「麻ネット」、「化学繊維」を使用しているものが「ガラスネット」です。麻ネットはガラスネットと違い、乾燥により収縮するため、ネットが張りを持ち、ほどよい強度で下地壁になじむことで、貫の上下の割れ(壁の割れ)をより軽減します。
Q.
A.
はい、全国対応可能です。詳細についてはお問い合わせください。
Q.
A.
基本的には無償でのご対応となりますが、内容によってはご負担頂く場合もございますので、詳細についてはお問い合わせください。
Q.
A.
ご対応の可否は状況をご確認させて頂いた上でお伝えいたしますので、詳細についてはお問い合わせください。
Q.
A.
もちろん可能です。詳細についてはお問い合わせください。
Q.
A.
もちろん可能です。詳細についてはお問い合わせください。
新素材研究所(東京都)
榊田 倫之 様
ニューヨークの432Park Avenueの物件で一緒にお仕事させて頂いたのは、日本でも中々類を見ない左官の腕が随所に光る物件でしたが、それをニューヨークの一等地で行うという事の難しさを、田川産業さんが今まで培ってきた経験とノウハウ、そしてしっくいに関する知識の深さが可能にした案件だったと感じています。
日本とは違う気候や環境での作業は、材料の塗り厚、乾き具合など、日本での「当たり前」が通じない部分もありましたが、それをニューヨークでやり遂げることが出来たのは、田川産業さんの知識の深さと適応性(応用力)によるものだと思います。
イレギュラーにも対応できるそれが、田川産業さんの突出した強みであり、ひいては国内の文化財修復に多く携わっている理由でもあると思っています。
WEB:https://shinsoken.jp/
前田川市市長(福岡県)
伊藤 信勝 様
田川石炭記念公園(福岡県田川市)にある筑豊のシンボル「二本煙突(高さ45.5m)」。平成19年10月には国登録有形文化財となり、経済産業省による近代化遺産に認定されたこの煙突の老朽化が進み、崩壊に危機が迫っていた為、市は昭和54年から九州大学工学部の協力を受け、平成24年まで大規模な修復補強工事を実施しました。
今回の修復には、煙突の目地材の復元を田川産業(株)に依頼し、現場からサンプルを持ち帰り、調査研究を実施して頂き、石灰とモルタルセメントの配合の分析結果を元に復元材の生産がなされました。完全に復元された煙突の仕上がりを見て、モノづくりにかける田川産業(株)の情勢と努力を改めて感じました。
その後も常に石灰の利活用の研究開発に取り組む姿勢に敬意を表するとともに、益々の御活躍と御発展を心から御祈念申し上げます。
株式会社日東建設 建設2課課長(長崎県)
亀石 政樹 様
旧グラバー住宅をはじめとする重要文化財建造物や国指定史跡出島内の復元など、文化財建造物の復元でご一緒させて頂き、数多くの実績で培われたノウハウを持つ田川産業さんには安心してお任せできる信頼があります。
その理由として、地元田川産石灰石を使用し、在来の土中窯による焼成を守りながら、現地の確認・調査・分析から製造までのワンストップソリューションで行える点、在来の材料・調合を踏襲しながら、品質向上された製品はもとより、「文化財保存技術協会」指定の「貝灰」や「炊き糊」など本物の修復への拘りを持ち、設計監理者の要望に沿った配合にも対応できる体制を整えている点がございます。
また、実際に施工を行う左官とのコミュニケーションを図り、これら技術情報をフィードバックし、更なる品質向上に努めているその姿勢も、多くの実績と信頼に繋がっていると思っています。
WEB:https://www.nittoh-co.jp/
有限会社内野工業 代表取締役
内野 繁一 様
約20年前、国指定重要文化財ド・ロ神父記念館の改修工事に当たって、田川産業さんに改修用の貝灰漆喰を相談したところ真摯に対応して頂いたことによって、行政や文建協さんからも高評価を頂くことができました。
以来、長崎出島、黒島教会、グラバー園等々の長崎県を中心に多くの重要文化財や世界遺産である教会群の改修復元工事に携わらせて頂き、使用した漆喰はすべて田川産業さんの貝灰漆喰でございます。
また、私は左官職人として田川産業さんに対し、貝灰漆喰の作業性に関しても多くの無理難題をつけることがありましたが、その度に私の意見を聞き、文化財の復元という大前提に立って作業性の改良を重ね、おかげで非常に使い勝手のいい漆喰ができております。
これからも田川産業さんと協力し、先人たちの残した文化財を守り、後世に残していくことは私の使命だと思っています。
株式会社原田左研 代表取締役
原田 進 様
貫の上下の割れ止めとして、以前は蚊帳を下地壁に塗り込んでいましたが、最近の蚊帳は化学繊維のものがほとんどで、壁の割れ止めとしては耐久性が足りず、適しませんでした。
そこで田川産業さんに、本麻寒冷紗(本麻ネット)の開発を相談しました。田川産業さんと共同で長い年月を費やし、本麻原料種類の選定、織り方の探求、強度・耐久性の試験、施工方法の確立等を経て、国内唯一の「本麻ネット」が誕生しました。
本麻寒冷紗の特徴として、塗り込み後は乾燥により幾分収縮し、張りを持つため、ほどよい強度でなじみ、土壁等のひび割れを軽減します。編み幅も2種類あり、用途によって使い分け出来るので汎用性も高いと思います。
田川産業さんのこの本麻寒冷紗は全国の文化財改修に寄与することができる逸品になると確信していますし、こちらの依頼にしっかり応えて頂けるその対応力にも感謝しています。
WEB:https://www.haradasaken.jp/
浜田醤油株式会社 醸造責任者(熊本県)
浜田醤油の蔵および白壁は、国の登録有形文化財の指定を受けております。2016年熊本地震により、白壁が崩れるなど大きな震災に見舞われました。社業の復興には、しっくい壁の修復が不可欠でしたが、いろいろな問題が生じ、思うように工事が進まない状況が続いておりました。
そんな中、浜田蔵リノベーションの監修を行っていた「隈研吾建築事務所」様のご紹介で田川産業様とご縁を頂きました。生じた問題に対する原因追求は、途方もない調査・分析を要されたと思いますが、おかげさまで、綺麗なしっくいの白壁が完成し再び浜田の醤油蔵に命が吹き込まれました。
今は、国内外からのお客様も迎えることができ、本当にうれしく思います。心から感謝致します。
WEB:https://hamada1818.com/