サステナビリティ
タイルって、どうやってできると思いますか? ふつうは、窯(かま)に入れて、とても高い温度で長い時間、焼いて固めます。でも、田川産業のタイル「Limix(ライミックス)」は、焼きません。え、焼かないのにどうやって固めるの?——そう思いますよね。じつは、この「焼かない」ということが、地球にとってすごく大きな意味を持っているんです。
Limixのつくり方は、ちょっと変わっています。まず、材料を4,000トンという、とてつもない力でぎゅーっと押し固めます。そして、そこに二酸化炭素(CO2)を吸わせる。すると、はじめて固まるんです。窯で焼くのではなく、「押して、吸わせて」固める。この発想の切りかえが、二つのいいことを生み出します。
一つ目は、CO2をぐっと減らせること。ふつうのタイルは、とにかく焼くので、その分たくさんのCO2を出してしまいます。でもLimixは焼かないので、同じようなタイルをつくるときに出るCO2を、焼くタイルと比べておよそ80%も減らせるんです。「焼かない」というだけで、これだけ変わる。ちょっとおどろきませんか?
二つ目は、捨てられるはずだったものを、タイルに変えられること。Limixは、中身の半分(50%)までを、ほかの素材に置きかえても固められます。たとえば、役目を終えた太陽光パネルの廃材や、有田焼でお皿をつくるときに使った石膏(せっこう)の型。これまで「もう使えない」とされてきたものを取りこんで、新しいタイルに生まれ変わらせることができるんです。
だから田川産業は、いろんな産業から出る「もったいない」を集めて、価値のあるものに変えていく——そんなアップサイクルの受け皿になれると考えています。焼かない、という選択が、CO2を減らし、ごみを宝に変える。つくり方をちょっと変えるだけで、こんなにできることが広がるんです。